TOP > Pua Mae ‘Ole Hula Studio 日記 > 宋の商人
宋商人は浙江省の明州(今の寧波)を拠点に活動し,東シナ海を横断して博多付近に来着し、持参した唐物は貴族たちに珍重されました。
香料・薬品類,顔料類,豹皮・虎皮などの皮革類,茶碗などの陶磁器,綾錦などの唐織物類,呉竹・甘竹など笛の材料,書籍,経典,筆墨などの文房具,さらにはオウム,クジャクなどの鳥獣までがありました。
そして日本からは金・銀・水銀・真珠・硫黄・銅・鉄・木材などが輸出されたのです。
貿易船の入港先として大宰府が指定されていましたが、物品の先買権はまず朝廷、大宰府にあり、大宰府の高官は職権による旨みがあったのです。
そのため、宋の船はしだいに大宰府の管理貿易を避けて,不入権をもつ荘園地域の港に入るようになりました。
さらに宋商人の中には,京都に近い越前・若狭などに入港するものもでてきました。
中間マージンを取られるのが嫌だったからです。
大河ドラマで越前に来航した宋の商人、朱仁聡は持ってきた物品を全部売りさばくため、7年も日本に滞在したそうです。