TOP > Pua Mae ‘Ole Hula Studio 日記 > ハワイとビール
アルコールを含む飲み物は、古代ハワイの生活の中にはなく、カヴァといって飲むと体の筋肉が弛緩する飲み物が好まれていました。
1400年代からの大航海時代になると長期航海での生野菜不足からのビタミンC欠乏症である壊血病により、多くの船乗りが失われました。
1778年にハワイ諸島を再発見したクック船長は瓶詰にしたニンジンのジャムや、キャベツの漬物であるザワークラウト、レモンやライムを絞ったジュースを凝縮させたものを船に乗せておき、船員に食べさせることで、壊血病を予防しました。
さらに当時はビールが壊血病を予防する治療薬と信じられ、ビールを作る原料となるホップを船に乗せて、行く先々で手に入れた材料で、ビールを造っていました。
カウアイ島に上陸した船長一行はサツマイモ、サトウキビが栽培されているのを見つけました。
サトウキビとホップで最初のハワイ産ビールが造られたのです。
ビールを蒸留すると、より強いアルコール度数を持つ飲み物、サトウキビからなので、ラム酒となったのです。
1820年代までには、ハワイの島々にはいくつもの小規模な蒸留酒製造所ができました。
1900年前後になるとアルコール中毒やアルコールを原因とした問題が増加し、アメリカ本土に習い1918年に禁酒法が制定され1933年まで続きました。
その間、違法なアルコール飲料を売買する闇業者がはびこったため、以後は規制して許可する事となりました。
現在、ハワイ産の酒類は多岐に渡り、ハワイ島、マウイ島、モロカイ島、オアフ島、カウアイ島に醸造所、あるいは蒸留酒製造所が設けられています。
特にマウイ島、ハワイ島については、涼しい高地の気候を利用して、ぶどうの栽培も行なわれ、ワインも造られています。