TOP > Pua Mae ‘Ole Hula Studio 日記 > ロケットの打ち上げ方向
人工衛星を地球の軌道に投入するためには、非常に大きなスピードが必要です。
地球に対して相対速度を上げるためには、地球の自転方向つまり東側に向けて打ち上げを行うのが得策です。
日本の場合、種子島センターを利用するのは、北緯約30度の地球の自転の速度が約400メートル/秒にもなるからです。
結果、同じロケットでも、より重い人工衛星つまり、色々な観測機材などを打ち上げることができるのです。
ちなみに、真西に打ち上げると真東に打ち上げる時のほぼ2分の1の物しか打ち上げられません。
それほど地球の自転速度が打ち上げる人工衛星の質量に影響しているのです。
このため、一般的な人工衛星は地球を西から東に回る軌道に投入されます。
人工衛星は色々な目的を持って打ち上げられ、その目的を達成するために適した軌道に投入されます。
したがって全ての人工衛星が必ずしも東側に向けて打ち上げられている訳ではありません。
例えば地球観測衛星は全地球を満遍なく観測するため、地球の北極と南極の上空を通る、ほぼ縦に回る軌道(極軌道)に投入されます。
この場合は、南に向けてロケットを打ち上げることになります。
また、通信衛星や気象衛星は常に日本の真上に見えるような軌道に打ち上げます。