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世の中には数多くの「お茶」が存在しますが、緑茶や麦茶、玄米茶などの日本茶は砂糖を入れずに飲む一方、「紅茶」には、人により量の多少はありますが、砂糖を入れて飲むことが多いと思います。
お茶には大きく、砂糖を入れるものと入れないものの2つがあるようですが、なぜ、紅茶に砂糖を入れて飲むようになったのでしょうか。
それは、砂糖を紅茶に入れて飲むことが、財力や権力があることを示す象徴と考えられたからです。
紅茶に砂糖を入れるのはイギリスが発祥で、17世紀中頃のロンドンを中心に、富裕層の社交場として発展した『コーヒーハウス』で生まれた習慣といわれています。
コーヒーハウスはその名の通り、当初はコーヒーを飲む場としてにぎわいましたが、やがて、お茶が主な飲み物になっていったのです。
そして、当時は砂糖が希少で高価な物であったため、上流階級や王侯貴族などの富裕層しか手に入れることができませんでした。
そのため、貴重品であった砂糖をお茶に入れて飲むことが財力や権力を誇示する象徴となり、甘いお茶は最高のぜいたくで、ステータスを示す物とされるようになったのです。
イギリスでは、お茶の中でも特に発酵茶である紅茶に人気が集まり、やがて、国民的飲料へと発展しました。
世界的には、お茶に砂糖を入れない方が珍しいそうです。
インドには、茶葉をスパイスやミルクと一緒に煮出し、砂糖を加えた『チャイ』がありますし、タイやベトナムでも、お茶に砂糖を入れて飲みます。
モロッコでは、ミントティーに大量の砂糖を入れます。
お茶に砂糖を入れるのは、お茶の苦味や渋味を緩和させる目的のほか、疲労回復、甘いものでぜいたくな気分を味わいたい、高級品とされた砂糖をお茶に入れることにより、もてなしの気持ちを表すなどさまざまな理由があるようです。