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総務省統計局の家計調査によると、14年から21年まで8年連続で、1世帯当たりのパンの支出額が、米の支出額を上回っています。
実は、日本人の主食はずいぶん前に米からパンになっているのです。
理由は日本人の3割を占める高齢者が米食からパン食に変化しているからです。
実はシニアほどよくパンを食べているのです。
戦後の食糧難の時、アメリカの余剰小麦がララ支援物資として始まった学校給食は、パン食が前提で、1954年の「学校給食法」成立後も継続され、1960年代には全国的に拡充されていきました。
ララ物資とは海外の日系人が祖国の窮状を救うため義援金を集め日本に送ったものです。
アメリカに移民として渡った日系人は財産を没収され、強制収容所での過酷な生活でしたが、祖国はもっと厳しい生活だと小麦や脱脂粉乳を集めて送ってくれたのです。
それが、今日の60歳前後のシニアまでの膨大な人数の日本人が子供の時からパン食になじむ元となったのです。
政府も、「米と野菜では日本人は身体を強く大きくできない」、「パンや動物性たんぱく質・乳製品を食するよう」と食の洋風化を推奨、推進しました。
団地に住みダイニングテーブルで「朝食はトースト」の暮らしは憧れであり、食事内容は大きく変化しました。
近年、食事時間もバラバラでかつ食事作りの簡素化指向、個人ごと好きなものを食べるようになった現代の家庭の大きな変化がありました。
「食は文化なのです」、決してご飯が嫌いになったのではありません。(>_<)