TOP > Pua Mae ‘Ole Hula Studio 日記 > 偽旗作戦
ウクライナ戦争では、ロシアが偽旗作戦を行っていると米国が非難しています。
ロシア軍がウクライナ軍のふりをして自作自演の残虐行為をしたり、ベラルーシを攻撃しベラルーシの参戦を促しているためです。
偽旗作戦とは、海賊の動きが盛んだった時代、「降伏する」との旗を掲げた海賊が敵を油断させて逆に相手の船を乗っ取るという行為が頻発し、それを“false flag operation”と呼ばれたためです。
日本でも、1808年のフェートン号事件が有名です。
フェートン号はイギリス海軍のフリゲート艦ですが、オランダ国旗を掲げて長崎へ入港し、オランダ商館員を人質として水と食料を要求し、長崎港内の捜索をしました。
この年に長崎警備を担当していた佐賀藩は太平に慣れ守備兵力を無断で1/10にしていたため対応ができず、止む無くイギリス船の要求を吞まざるを得ませんでした。
国威を辱めたとして幕府の長崎奉行と佐賀藩の3家老は責任を取って切腹しました。
この屈辱を味わった佐賀藩は日本で最初の反射炉で鉄製の大砲を作り、蒸気船を建造するようになりました。
戊辰戦役の上野の彰義隊、会津の鶴ヶ城、函館の五稜郭等は佐賀藩の大砲で落城したのです。
日清・日露戦争のため長崎県の佐世保に海軍鎮守府が置かれ、海軍工廠では佐賀藩の技術者が艦艇の整備にあたりました。
ウクライナは独立時、核も空母も最新の航空機も保有し、兵力100万と言われていましたが、この30年で兵力20万に削減して均衡を崩してしまいました。
兵力整備は相手がいるもので、一方的な削減は不安定化を高めるものです。