TOP > Pua Mae ‘Ole Hula Studio 日記 > 和紙と洋紙
紙の始まりは中国で、紀元105年に使い古した麻布や魚網から作ったと言われています。
日本には610年に朝鮮半島を経由して製法が伝来、コウゾ、ガンピ、ミツマタなどの表皮の内側の靭皮繊維(じんびせんい)と呼ばれる繊維を使用し『粘り成分』にトロロアオイという植物加えて薄く、強度のある和紙としました。
世界各地に広がった際、地元にある材料を利用したのでタイでは楮やパイナップルの繊維を、フィリピンではマニラ麻やバナナの繊維を使った紙でした。
西洋では主にボロ布が使用されましたが、17世紀にボロ布の価格が上昇、フランスでスズメバチの巣をヒントに木材で紙を作る工夫がなされ、1840年ドイツで木材のパルプから紙を作ることに成功、紙の大量供給が可能となりました。
洋紙はインクのノリが良いのですが、酸性のため長期間の保存には向きません。
一方、日本の和紙は大量生産はできませんが、中性のため年月を経ても残すことができます。
そして、使用している植物繊維が長いため、墨のにじみがでますが、これが芸術性のある趣となっています。
日本で洋紙の生産が開始されたのは1874年(明治4年)のことです。