TOP > Pua Mae ‘Ole Hula Studio 日記 > 海上コンテナの不足
コンテナ船用のコンテナ不足のため日本でのカリフォルニアワインの販売が一部中断するとの報道がありました。
世界的なコンテナ不足の原因は、新型コロナウイルスの蔓延が発端となっていますが、
複数の要因が重なり、各国に連鎖して、長期的な問題となっています。
① 新規コンテナ生産量の低下
世界のコンテナ生産の約98%は中国で行われていて、米中貿易摩擦による荷動きの低下の懸念のため、コンテナ生産量が縮小しました。
② 輸入港での荷役作業の停滞
貨物の入ったコンテナは、輸入地では荷下ろしをして14日間以内に返却するのですが、コロナのため、港湾作業員が確保できずにコンテナが滞留してるのです。
また、海運会社もコンテナ船を減便させたため、空のコンテナを返却もできず、輸出地ではコンテナが不足する事態となりました。
③ 中国経済の回復による輸出量増加
中国では、他国に先駆けて生産活動がV字回復しました。
一方、北米や欧州等の地域では、感染拡大による生活用品等の生産に影響が出たことや、巣ごもり消費の増加により、中国から欧米向けへの輸出は例年を上回る量に達しています。
その結果、急増したコンテナ物量と、コロナ禍による港湾作業員不足によって、コンテナ船の処理が追いつかなくなり、欧米でのコンテナ滞留、港湾混雑が発生し、世界の主要港に連鎖しているのです。
発端は米中貿易摩擦ですが、欧米と中国の貿易の相互依存は大きいのです。
日本では、大豆や小麦にも影響が出て来て、関連商品は値上がり間違いないのです。