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日本で牛というと、平安貴族の牛車、農耕用の使役したり、山道での運送に使役したりしていました。
また、仏教での肉食の禁止もあり食用にはされませんでした。
農家では、20世紀後半にはトラクターとトラックが普及し使役される牛はいなくなりました。
その当時は、高まる牛乳消費に応じるために、乳量が多い外国産のホルスタイン種が飼われており、和牛の出番はありませんでした。
そのため、1960年代に和牛の飼育目的は役肉兼用から肉専用に切り替わりました。
日本在来種とその性質を引き継ぐ和牛は、肥育すると筋肉に脂肪が混ざりやすいのです。
この特徴は、使役される牛にとっは有利なものではありませんでしたが、肉食が広まると、他品種の牛肉では得られない柔らかさと旨味があることがわかりました。
そのため役畜としての役割がなくなると、霜降りとなる脂肪交雑が多い肉を生産するための和牛飼養と品種改良が進められました。
特に、1991年に牛肉の輸入が自由化されると、中途半端な安さでは外国産牛肉に対抗できなくなり、脂肪交雑しやすい黒毛和種を高品質・高価格で生産する傾向が強まりました。
現在の日本で肉用として飼われる牛のほとんどは和牛で、和牛のほとんどは霜降り肉になりやすい黒毛和種です。
外国他品種にない性質なので、黒毛和種は高価格・高品質で外国産牛肉と差別化できています。
現在飼育されている和牛は
・黒毛和種 : 160万頭
・褐毛和種 : 20万頭
・日本短角種 : 数千頭
・無角和種 : 約200頭 とのことです。