TOP > Pua Mae ‘Ole Hula Studio 日記 > 苺の品種
お店にイチゴが沢山並んでいますが、苺と草冠に母と書くのはなぜでしょう。
一つの株に次々と実をつける様子から、子沢山のお母さんだそうです。
近年、各地の特産品としての名前を付けた大粒の苺が増えましたが、品種改良は母親にする花の雄しべを取り除き、父親にする花の花粉をつけて交配します。
交配は毎年70組み程度行い、1果から300~500粒の種子を採取します。
その種を撒いて1万株ほど定植し実をならせ、一株一株、味を確かめて、良い株を300種類程度選抜します。
同じ親同士の組合せから生まれた株でも性質はみな異なり、同じものは一株もないそうです。
2年目には選抜された株を、ランナーで4株に増やして特性を調査し、30種類(系統)程度に選抜します。
3年目は前年選抜した系統をさらに詳しく調査し、5種類(系統)程度に絞り込みます。
4年目は試験の規模を大きくし、収量・糖度・酸度・耐病性など、詳細な特性調査を行います。
この段階で優れた特性を持つ系統に〇〇系統番号を付けます。
5~6年目になると系統番号を付けた種類(系統)の現地試験を行い、総合的に評価します。
7年目でやっと、現地試験の結果、優れた特性が評価されたものを品種登録申請します。その後、登録審査を経て、初めて新品種として登録されるそうです。
新しい品種ができるまでには、7年もの時間と工夫があるので、農産物も特許で保護する必要があります。
あせらず、くさらず、こつこつとですね。
英語でストロベリーといいますが、昔は実を保護するため藁を敷いてその上で育てていたためです。