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食事の際、話をすると飛沫が飛ぶことからコロナ対策で”黙食”が勧められています。
”食事の際はおしゃべりをしない”がマナーだった時代もありました。
明治以前の日本は階級社会であり食事は同じ階級のものが一緒にする、家族であっても男衆が食べてから女子衆が食べるなど、一家団欒とは程遠いものでした。
また、食事の出し方も個人ごとの箱膳で、膳には茶碗と箸がセットで食事の最後はお湯をかけお茶碗をきれいにしてから飲み干し、食器を洗うという習慣がありませんでした。
明治中期になって一家団欒という観点から、家族で一緒に食事をするようにちゃぶ台が推奨され、大正12年の関東大震災を契機として庶民にも広がって行きました。
敗戦後、GHQの指導により農家の土間にテーブルを置いて野良仕事の合間に食事をする農業改善運動がありました。
また、昭和30年代には住宅公団による集合住宅が建てられるようになり、昭和40年代にダイニングテーブルが普及しました。
そして、戦後楽しくおしゃべりをしながら食事をする習慣が定着していきました。
食事の仕方もどんどん変わってきているのです。
コロナ禍、当たり前と思っていた生活習慣を見直す良い機会なのかもしれません。