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大航海時代は,オスマン帝国が地中海を制圧し、ヨーロッパの西のはずれスペイン、ポルトガルが大西洋を経由して東南アジアのモルッカ諸島の香辛料を手に入れようとして始まりました。
この当時の香辛料は冬に備えて家畜を肉にして、干し肉や塩漬けの半分腐敗の進んだ肉を保存したり、食あたりを防ぐものでした。
スペイン、ポルトガルの後に勃興したのがイギリスとオランダで、英蘭も香辛料確保のために争いました。
第二次英蘭戦争(1665~1667)はオランダの優勢で推移していましたが、イギリスはペストの流行、オランダはフランスの南ネーデルランド侵攻に対応するため英蘭両国は和議を結ぶことになりました。
条件は香辛料のとれるインドネシアをオランダが確保し、香辛料貿易を独占する代わりに、北米の現在のニューヨークを含むニューネーデルランド(ニューヨーク州)を英国に割譲するものでした。
インドネシアをオランダに譲ったために、イギリスはインドに進出せざるを得ず、イギリスは不利な条件を飲んで条約を結んだと言われています。
オランダが香辛料の代わりに北米の植民地を放棄しなければ、今のアメリカはどうなっていたのでしょう。
戦争は悪い事と知っていても、生きるため、経済的に優位に立つため戦いは繰り返されています。
戦争兵器を開発制作して、それをビジネスにしている国もあります。
今コロナで世界全体がひ弱になっていますが、そのワクチンや特効薬開発も、しのぎを削って、進められています。
その研究は、自国が世界で優位に立つためのものでなく、人命を第一に思うものであってほしいと願います。