TOP > Pua Mae ‘Ole Hula Studio 日記 > 渡良瀬遊水地
渡良瀬遊水地は栃木、群馬、埼玉。茨城県の4県にまたがる面積33㎢、総貯水容量2億㎥の我が国最大の遊水地です。
かつては戸数386戸、人口2302人の谷中村がありましたが、明治29年の水害及び足尾銅山鉱毒対策の沈殿池として明治43年(1910)から昭和5年(1930)までかけて整備されました。
それに先立ち1906年には村は強制廃村とされましたが、立退き反対運動の最後の村民が村を離れたのは1917年のことでした。
現在上空から見ると、第1~3の調整池に分かれ、第1調整池の中の第1貯水池である谷中湖だけが常時水があり、ハート型をしているため、デートスポットとして人気です。
渡良瀬遊水地周辺には高圧電線がないため熱気球、スカイダイビングなどのスポーツが人気です。
渡良瀬遊水地が氾濫した場合は利根川では水量を処理しきれず、水は関宿で江戸川に流入し東京の下町が水没することとなります。
東京の下町を守るため、栃木県での強制廃村の歴史があったのです。
人は、自然と共存するために、知恵と勇気ある決断で、今日の文化的な生活を手に入れてきました。
刻一刻と変わる自然現象に、どう共存するか、人間の知恵が試されているようです。