TOP > Pua Mae ‘Ole Hula Studio 日記 > Mele Kahea "OLI KUNIHI"について
生徒がレッスン場に入る際、入場入室前や、ステージが始まる前に唱えて、先生に入る許可を求めるメレ(オリ)が、「メレカヘア」で、先生が答える「メレコモ」と言う入室許可のうたがあります。
有名なのが「Kunihi」クー二ヒです。
メレ(うた・詩)=アウアナ
オリ(チャント・詠唱)=カヒコ
・Kunihiの歌詞
Kunihi ka mauna i ka la’i e, (静けさの中にある険しい山)
O Wai- le-ale la i Wai-lua, (ワイアレアレ山がワイルアから見える)
Huki a’e la i ka lani (天に向かって引かれるように高くそびえたつ山)
Ka papa au-ai o ka Wai-kini;(対岸カヴァイキニに向かってかかる橋)
Alai ia a’e la e Nou-nou, (その光景はノウノウの丘に遮られている)
Nalo ka Ipu ha’a, (イプハアの丘は隠れている)
Ka laula mauka o Kapa’a, e! (カパアの上部に広がる広大な平野も)
Mai pa’a i ka leo! (どうか返事を拒まないで)
He ole ka hea mei, e! (何の返事も聞こえない)
・Kunihiの歌詞に込められた神話
火の神ペレがカウアイ島にいるロヒアウに恋をして、一番下の妹のヒイアカにロヒアウを連れてくるように頼みます。ヒイアカがカウアイ島に到着し、ロヒアウを迎えに行くために、ワイルアにある川を渡ろうとしますが、川にあるはずの橋がなくなっていました。
ワイルアと言う同じ名前の魔女が取り外してしまっていたのです。(一説には、大きないじわるなトカゲがいて、かかる橋を壊していたとも言われています)
そこで、ヒイアカが詠ったのがこの「Kunihi」。
結局ワイルアからの返事はなく、橋はかけられませんでした。それでもヒイアカは、あきらめず川に飛び石を置いて渡ったそうで、今も石は残っているそうです。
・Kunihiがなぜ許可のメレなのか
返答がない静けさの中でも、ヒイアカは一生懸命姉ペレの言いつけを守ろうと、あきらめずに川に石を置いて渡り切りました。
このクニヒの神話には、フラを学ぶ中に時として妨げがあっても、ヒイアカの信念のように、決してあきらめずに努力を続けていきなさいというメッセージが込められているように思います。
それだけの信念を持って一生懸命フラを学びたい、という意思表示のうただと思います。
”焦らず・くさらず・こつこつと”ですね! (^^)v