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宇都宮で路面電車が新設され話題となっていますが、路面電車は軌道で鉄道とは扱いが異なります。
軌道とは、道路上に敷設されたレールの上を専用車両が走行するもので、鉄道とは専用の敷地にレールを設置して、専用の車両が走行するものです。
鉄道は道路への敷設を原則禁止しているのに対し、軌道は原則として道路にレールを敷設して線路を設けるのです。
つまり、道路の中にあるのが軌道ということで、モノレールなども「軌道」に該当します。
ただし、江ノ島電鉄のように道路併用区間があっても「鉄道」に分類されるものもあります。
鉄道と軌道が分かれているのは、鉄道は旧鉄道省が管理しており、「地方鉄道法」に基づき、軌間1067mmで統一して、過当競争を防ぐため並行する路線の認可が下なかったためです。
そこで、鉄道ではなく旧建設省の管理する軌道・路面電車として1372mmや広軌1435mmとして開業したものがありました。
京浜急行は北品川から品川駅に延伸するため広軌としました。
京成電鉄の開業時の社名は京成電気軌道であり、1372mmで開業し京浜急行と乗り入れるため1435mmに変更しました。
関西の私鉄に広軌が多いのは、国鉄と並行して開業したためです。
軌道も鉄道も今では国土交通省の管理となったため、宇都宮ライトレールは広域的な交通ネットワークの形成に向け、将来的の既存鉄道への乗り入れも見据え1067mmの「狭軌」とすることができました。